カテゴリー別アーカイブ: 未分類

旅の反省文(ラスト)

旅は楽しいこともあるけれど、旅に出たからといって、手に入れられることばかりじゃない。

545423_506112836068441_442462795_n

楽しむことと引き換えに安定を失い、
タフさと引き換えに、足は太くなり、
自由と引き換えに孤独を引き受け、
生き延びるのと引き換えに、現実を失う。

続きを読む

ラテンこぼれ話(酒)

酒にまつわるいろいろ。

飲みすぎたせいで、

キューバではナンパし(ナンパされ)、

Exif_JPEG_PICTURE

ニカラグアでは舟に乗り遅れそうになり(目指すはオメテペ島)、

Exif_JPEG_PICTURE

ボリビアでは喧嘩し(二日酔いで到着した宿で)、

IMG_0243

チリでは超生臭いスープをすするはめになり(海とのセックスと名付けたよ)、

IMG_1966

続きを読む

旅の反省文(その12)

旅人の資格その12.帰ること

ピーターパンって、どういう風に終わるか、知ってますか?

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

考えてみると、よく知らない。覚えているのはピーターがフック船長をやっつけて、ウェンディたちを奪回するところまで。

えーと、その後、ピーターはネバーランドに残るんだっけ?残るよね、さすがに。
(ってか、なんで帰らないんだろう?)
で、ウェンディたちは帰るんだよね?たしか。さすがに帰るよね。
(でもどうして、帰るんだろう?)

いや、まさか、「ウェンディはピーターと結婚を誓って、ネバーランドに残り、ふたりは仲間たちに囲まれて幸せに暮らしました」
・・・なわけないよなあ。
気になる。

続きを読む

旅の反省文(その11)

旅人の資格11.生きる

下山の日の出来事さえなければ、何の変哲もない1週間のトレッキングだった。

 

IMG_4949

下山の朝は雨だった。ゴンドワナ大陸の時代から変わらずにここの場所にあるという、太古の山・ロライマに、しんしんと太古の雨が降る。

山の上を覆う岩の道は、この世の果てのような黒檀色をしていて、たくさんの凸凹があった。深く裂けた凹の淵は雨を溜めて、雨の弱まったひとときに透明な空を映し出す。覗き込むと私の目がふたつ、こちらをじっと覗いていた。深淵は、女性器の形をしている、と私は気づく。

降り続く雨のために、ちいさな沢は滝となり、轟音をあげて流れ落ちていた。滝の中に留まる岩を見つけてしっかとつかまえる。心臓発作でも起こしそうな冷水の中を、そろそろと重心をうつしながら降りる。気を抜かずに、丁寧に。
いくつかのキャンプを越えて、増水した川を即席のカヌーで渡ると、いつの間にか雨が上がっている。
雨上がりの日射しに焼かれながら最後の丘を越えたところにベースキャンプがあった。初日にテントを張ったのとおなじ場所だ。ここで荷をおろし、川に飛び込んで5日ぶりのシャンプー。明日には、町へ帰る。

続きを読む

旅の反省文(その10)

旅人の資格10.孤独

「あんまりだれかを崇拝したらほんとの自由はえられない」っていうけれど、自由の崇拝は孤独への依存だと、私は思うんだ。スナフキン。

IMG_5218-001

自由っていうのは、匿名性への脱出のことだ。
「だれもしらない町へきた」「私のことを、みんなしらない」

Into the Wildで、主人公のアレックスは旅の初めに名前を捨てる。 自由を求め、孤独を求め、誰も知らない町から町へ、アメリカを北上してアラスカに行き着く。

世界を訪ねて2年間。電話もなし、プールもなし。ペットもなし、たばこもなし。僕は自由だ、究極に自由だ」
「僕は過激派、耽美主義の冒険者。故郷は旅の内にのみ」

“Two years he walks the earth, no phone, no pool, no pets, no cigarettes. Ultimate freedom. An extremist. An aesthetic voyager whose home is the road”

続きを読む

ラテンこぼれ話(カーニバル)

ロドリゴが言ってた。
「カーニバルのことは、カーニバル限りのひみつ。っていうことわざがあってだな(We say ‘what happened in carnival stays in carnival’, haha)」
「へえ、さすがブラジル人」
「なんでもありなんだよ、俺らのカーニバルってのは」
うそかまことか。

IMG_3925_small

続きを読む

旅の反省文(その9)

旅人の資格9.自由

自由ってなんだろう?
誰にも縛られず、どこにでも行けて、何にでもなれること?

IMG_1415

中米を南下していた。

チキンバスというおんぼろのデコバスを乗り継いで、ニカラグアからコスタリカへ国境を越える。クラウド・フォレスト(雲の森)というすてきな名前の森に行きたい。
雲の森にたどり着くためには、さらにバスを2本乗り継がないといけないというとで、
国境から出るバスに乗って、途中下車するのは2本の国道が交わる交差点。
交差点からはさらにもう1本、ローカルバスを拾って、森まで上る。
バスは1日に1本だか2本だか、よくわからないらしいけど、たぶん来るでしょう。大丈夫でしょう。

続きを読む

旅の反省文(その8)

旅人の資格.楽しむこと

好きになるのに、理由なんかない。

Exif_JPEG_PICTURE

夜。

ライブハウスの、壁の木目に煙が滲みて、時間のにおいがする。
静寂を切り裂くラッパは、それは暗闇に差し込む白いひかり。
天井を抜けて、夜空から星が、雨のように降る。ぽろぽろ。さらさら。それはピアノの鍵盤におさまる。
サルサを踊るキューバ人の、胸元のにおい。「サルサを踊るときだけは、男にリードを許すものなのだよ」
ステップを踏む足元に、ドラムのリズムがワンツースリー。チクチク。パパパパ。ぺっぺ、っぺっぺ。
汗をかいたモヒートの、ミントがつん、つんと清い。

続きを読む

旅の反省文(その7)

旅人の資格7.正直になること

「生活と暇を与えても人は考えない。彼らのやることはレジャーかセックスです」と池田晶子が言ってます。
考える人は金と暇がなくても考えるし、考えない人は金と暇を与えても考えない。

1

アフリカの旅11ヶ月は、言っちゃあ武器を増やす旅だった。

泥だらけのバックパック。テント、寝袋、マット。を、担げる肩
埃まみれTシャツ(甲冑)に両替商と喧嘩する権幕()に、マラリア薬に。
周囲には、私を守ってくれる現地のおばちゃんたち。
アフリカ全土にわたる中途半端な知識、表層を泳ぐ思考。うそかまことか、共感と理解。
荷物そのものは15㎏でも、なんかもっと重いものを背負って旅をしていた気がする。

アフリカを終えてヨーロッパに入っても、しばらくは何か戦いの後の後遺症のようなもので、ぼんやりとしていた。

続きを読む

アフリカこぼれ話(酒)

旅人(社会人)の資格?お酒を飲みすぎて困ったことにならないこと

飲みすぎは、よくない。日本でもよくないし、海外で前後不覚になるのはもっとよくない。やんちゃはダメ。常識です。そこそこ守りましたよー。

ケニアのカジノで小金を稼ぎ、

Exif_JPEG_PICTURE

ジブチでマッチョな軍人を肴にし、

Exif_JPEG_PICTURE

 

ウガンダでピグミーの村に飲みに行き、

IMGP0864

ブルンジでバナナワインに挑み、

続きを読む